第1部:英語コンプレックス
学生時代が終わり勤めるようになっても、英語に対してはまったく同じ状態でした。
つなり英語は「苦手な分野」で、「避けて通りたい分野」でした。会社でたまたま英語が話せる同僚がいると、羨望の目で見ていたものでした。
一度その同僚に
「どうやって勉強したの?」
と聞くと、
「前にいた部署(研究関係)では、学会発表などの関係で英語が必要なため、講師を招き英会話を勉強していた」
とのこと。
その後、何度か挑戦したのですが、3日坊主ならぬ1ヶ月坊主くらいで、すべて挫折したものでした。
多くの英語本の残骸だけが、部屋の中に積み上げられていました。
(これはあとで自分を活かすための宝となります・・)
単に勉強するという、楽しみのない状態での勉強は続かないものです。
そこから長い年月が過ぎました。
英語は避けて通って。
「英語コンプレックス」を抱いて、「もう英語をやるには遅い!」と言われる中年になってしまったのです。
「英語を話せるようになりたい!」という小さなくすぼっている火を、まだ心の中に抱き続けている一人の中年でした。
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