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ムダを取って簡単に話す2
日本語に隠れているダブり表現を見つけ、そのムダを取って簡単に話す・・の続編です。
前回の記事では同じ意味のことを、表現を変えて繰り返しているムダがあるという話をしましたが、まだまだ日本語にはダブっている表現があります。
その一つが「川」の名前です。
アメリカではコロラド川というと、Colorado River です。
一方、日本では大井川を英語で言う場合、どのように言うか知っていますか?
そうです、Oigawa River です!
もう何か気がついたのでは・・?
よく見比べてみると、Colorado River は表現がダブってはいないのですが、Oigawa River の方はダブった表現になっています。
日本語の川にあたる部分の、「(Oi)gawa」がダブっているのです。そうです、「River」とつけているので、「gawa」は不要なのです。
日本語ではこのように、いろいろなところでダブった表現を使っているケースがあり、それに慣れている日本人は、そのダブりに気がつかないのです。
知らないうちにダブった表現をしてしまい、むずしくない内容をわざわざ、むずかしくしてしまってるところがあるのです。
他のダブり例
普段、母親はよく子供に次のように言っています。
「道草を食わずに家に返りなさい。」
よくある表現ですよね。
もしもこの日本語を、英語で話すとしたらどうなるでしょうか。
多くの人はこのような英文にするのではないでしょうか。
Go straight home without wasting your time on the way.
今回の日本語は、それほど回りくどい言い方ではありません。
なので、あまり疑問を感じないで、このような英文を作ってしまいがちです。
しかし、簡潔な英語という観点で考えてみると、この英文はまだ少し長くて、ダブりのある文章になっています。
「道草を食わずに」にあたる部分は、次のようにしていますが、
without wasteing your time on the way
実のところ、最初に言った straight(真っ直ぐに)という言葉の中に、「道草を食わずに」というニュアンスが入っているのです。
つまり、「道草を食わずに」ということは、「まっすぐに帰る」ということを言っているので、この部分は意味的に重複していることになります。
ダブり表現に気づかない
上のように言われるとわかるのですが、大抵の人はこうした文章内容でのダブりには、なかなか気付かないのです。
英語はどちらかといえば、日本語よりも無駄の少ない言語です。
ですから、日本人が日本語的なセンスで英語にしようとする場合、どうしても無駄な言葉が多くなってしまうのです。
先ほどのそんなに複雑ではないと思った文ですが、そのダブりを取り除けば、次のように一層すっきりしたものになります。
Go straight home.
日本語にすると、「まっすぐ家に帰りなさい」となります。少し言い足りない感じがするかもしれませんが、これで十分です。
英語では、「道草を食わずに」とわざわざ言わなくても、「まっすぐ家に帰りなさい」というだけで、こちらの言いたい内容は十分に相手に伝わるのです。
ダブりは逆効果
ムダな言葉を費やすことは、逆に聞く側に
「何をくどくど言っているんだ!」
という印象を与えかねません。
不要なものを、くどくど重ねて話しても仕方がないのです。
ダブり表現センサーを働かせて、「できるだけ簡潔に話す」よう心掛けたいものですね!
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