トップ学 習 暦第2部:新しい展開

第2部:新しい展開

そしてあるとき、一つの大きな新しい展開がありました。そのきっかけが、以後のわたしを大きく変えることになりました。

もちろん仕事でも個人的な部分でもです。英語を話せる楽しさを知り、英語を本気で取り組もうと考えました。

そして、英語は柔軟な頭を保つためにも必要と考え、生涯学習の対象にしようと決心したのでした。

海外工場建設

2001年の47歳のときに、急に海外へ出張の指示がありました。ベトナムに新しい工場を作るからというのです。

わたしは技術系の人間で、あることから建築士の資格も持っていましたので、工場建設を担当して欲しいとのことだったのです。

ずっと国内で仕事をしてきており、英語コンプレックスだったわたしでしたが、もう逃げることはできません。

聞くと、ベトナムでは英語がかなり通じるとのことでした。新たに採用したベトナムの幹部候補生である学生は、ほとんどが英語でコミュニケーションができるとのこと。自分で英語でコミュニケーションするか、通訳を使うかです。

とにかく会社以外においても、商業施設などではかなり英語が通じるとのことで、とにかく英語を勉強し直そうと腹をくくりました。

訪越するまでの2ヶ月間、会社で週2回開催されている英会話教室に参加し、付け焼刃ですが少しだけ勉強後、ベトナムに向かったのでした。

motor bike

つたない英語で悪戦苦闘

一旦やると決心したのですから、とにかく毎日英会話のハンドブックを片手に、英語を使うよう努力しました。

訪越してすぐに臨時建設事務所へ行くと、最初に自己紹介でした。あらかじめ覚えていた挨拶を言うと、ベトナムのスタッフは、
「こんにちは、○○さん!」
「一緒に仕事ができるので、うれしいです!」
と、スラスラスラと英語で挨拶。

(何でベトナムの学生は、こんなに流暢に英語が話せるんだろう?)
と、心の中で思いました。

(あとでそのことを質問したのですが、みな答えは同じ。学校の授業では、とにかく話す訓練をされました・・と)

仕事上のことで相談するときは、技術系の話が多く、あらかじめ技術関係の単語を整理していっていたので、単語の羅列だけでも結構通じました。

そしてどうしても理解してもらえないときは、絵や図を書いて矢印を書いて単語を並べると、わかってもらえたものでした。

でも、いつも「通じるかなー?」とどきどきしながら、手には汗をにじませて話していたのを覚えています。

そのときからとにかく英語を使い始めたのですが、使った場所を整理してみると、次の通りです。

・臨時建設事務所でスタッフとの会話
・ホテルフロントでチェックインや両替、同じ宿泊同僚へのコール
・食料品を買うスーパーで品物の有無確認と精算
・レストランでのオーダーや精算
(ベトナムは昔フランス領だったので、フランス料理店が多かった)
・日本人用スナック、クラブ、カラオケでの会話
・タクシー

とにかくベトナム語が話せない人間は、何をするにしても英語が話せないとだめでした。(できるだけ通訳を使わないで頑張ったので)
 

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