2) 初めて実際に英語を使うことになったベトナム滞在
2001年に初めてベトナムへ移動。目的地は首都のハノイでした。
北ベトナムといわれていた国で、共産主義の国。
その頃、共産主義の国というと何か暗い雰囲気で、国民の自由が制限されているというイメージの国で、少しおかしなことをしたらすぐに逮捕されて監禁され、簡単には解放されないというような変な捉え方をしていました。
もちろん、行ってみたらまったく違うことがわかったわけで、当初は共産国≒ソ連(の悪いイメージ)が頭の中を占めていたからだと思っています。
ベトナム・エアライン
ハノイへはまだ直行便がないため、香港でベトナム航空の飛行機に乗り換えての移動でした。
飛行機内のCAさんは皆アオザイを着ていて美しく、とてもスリムな人ばかりだったので、
「ベトナムは食料事情が悪いので、みんな痩せているんだ‥」
などと思ったものでした。
飛行機が飛び立って10分くらい経つと、CAの方がワゴンを押しながら歩いて来て、飲み物は何にするか尋ねてきたので、
「Beer, please.」
と初めて英語で返答しました。
グラスに缶ビールをあけて手渡してくれたので、そのまま飲んでみると中身は生ぬるいビール。まったく冷やされていません。
「Excuse me. Please change to cold beer.」
と、カタコト英語で話しかけると、
「Ok!」
と言って、アイストングで氷をつかみだして、グラスの中にポィッ!氷を入れられたグラスの中は、じゅわっと泡だらけ・・・。
このような時代に、ベトナムへ行ったわけです。
ハノイ(河内)到着
ハノイのノイバイ国際空港に飛行機は到着。
入国審査場に入ると、カウンター内も右壁側も左壁側もずらりと濃緑色の軍服のようなものを着た人たちが立ち並び、何か問題があったならすぐに取り押さえられるような雰囲気。
「シーン!」と緊張感が走りました。
以前、観光でハワイに行ったときは、
「What is the purpose of your visit?」
とか、
「How long are you going to stay?」
などと英語で聞かれたので、今回も英語で聞かれるのかなと思って見ていると、
ただ顔をジロリとながめてから「パンッ!」とスタンプを押して通過させてくれました。
「Business!」
と喉の奥で発声の準備をしていたのですが、不発のままで終わってしまい「残念!」というのは嘘で、無事に軍服姿の中を通過することができてホッとしたのでした。
到着ロビーには大きな白い紙に名前を書いた会社のドライバーが待ってくれていて、
「Hello! I am ○○○.」
と言って握手。すぐに車に乗り込みホテルへ移動です。
高速道路で移動中に・・
すぐに高速道路に入って走り始め、ようやく少しホッとしたのもつかの間、急にスピードを落としたので「何事?」と前を見て見ると、高速道路を牛の群れが横切っています。
高速道路と言っても路面はきれいですが、両サイドにはフェンスなどが無くて、田んぼや平地とそのままつながっているのです。
牛だけではなくて、ときにはアヒルの一列縦隊が横断したりもするので、前方をよく見て運転しなければならない・・というような高速道路なのでした。
ハノイ旧市内に比較的近いエリアにある「レイクサイドホテル」が今回の宿泊場所。約50分の移動でようやく到着です。
ホテル到着
ホテルの中に入ると、まっすぐ受付カウンターに進み、
「Check in, please.」
このあと、近くのスーパーへ行ってカタコト英語で買い物に。
左手に旅行英会話のハンドブックを持って、冷や汗まみれの実践訓練開始です。(続く)
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