否定は使わずに肯定表現でシンプルに話す
シンプル・スピーキングにおける5つのコツの最後になります。
「肯定表現で話す」について、説明していきます。
【5つのコツ】
①「人」や「もの」、「動作」を主語にする
② より具体的に表せる「1つの動詞」を使う
③「他動詞」を使って明快に話す
④「能動態」で話す
⑤「肯定表現」で話す
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
では、なぜ「肯定表現で話す」ことにすると、よりシンプルに話せることになるのでしょうか。
肯定表現で話す利点
例をあげて説明しましょう。
例えば、次のような否定文があるとします。
I don't have any idea.
日本文になおすと、
「私にはアイデアがありません。」
となります。
この文の場合、「アイディアが浮かばない」というようなネガティブな印象を与えてしまいます。
また、単語の数としては「I → 1」、「don't → 2」というように数えていくと、上の否定文の場合は5つとなります。もしも「don't =do not」とした場合は、6つとなってしまいます。
一方、英語には否定を肯定表現する方法がたくさんあります。
上の例文において、「アイデアがない」という表現を「ゼロのアイデアがある」というように表すやり方があります。
英文にすると、
I have no idea.
英語では、とてもポピュラーな表現の一つです。
この場合は、ネガティブな印象を与える否定文ではなく、肯定的な印象の文となりました。また、単語の数は四つとなり、1つ減らすことが出来ました。
このように、否定ではなく肯定表現で話すことにより、英語的でシンプルな文となりました。
その他の例
否定の内容を肯定表現にするためには、主に次の3つの方法があります。
1.「肯定形+no+名詞」 で表す
2.「反意語」 を使う
3.動詞部分の発想を変えて表す
1項は上の例の通りです。
I don't have any idea.
→ I have no idea.
2項の例は、次のようなケース。
I don't like vegetable.
→ I dislike vegetable.
反意語を使って肯定表現にすると、同じように文が短くなりました。
3項の例は、次のようなケースです。
I didn't have breakfast this morning.
→ I skipped breakfast this morning.
発想を変えて適切な動詞に変え、同じ意味を表す肯定表現にしています。やはり文が短くなっていますね。
このように否定ではなく肯定表現で話すことにより、英文が短くわかりやすくなり、また力強く表現することができるようになります。
ほとんどの「否定文」は伝えたい意味を変えずに、より明快な印象を与える肯定表現に置き換えることができますので、いろいろとトライしてみてはいかがでしょうか。
a:2175 t:1 y:0