トップ頭の中に英語の回路を作る

頭の中に英語の回路を作る

英語を英語のまま理解できるようになるということは、どういうこと
なのでしょうか?

今回は、英語学習者にとって最大の課題の一つであるこの部分について、
考え方と具体的な取り組み方を整理してみました。

日本人は、当然、日本語を日本語のままで理解できます。日本語を聞い
たら、そのままで意味が頭の中に浮かび瞬時に理解できています。

英語を理解する場合はというと、初めて英語を習ったころは、英語を
聞いたらすぐにそれを日本語に翻訳して、意味を理解するという手順で
進めていました。

翻訳作業が一つ増えているわけですね。

しかし、そのやり方だと多くの人が理解しているとおり、日常会話の
速度には到底ついていけません。また、1冊の英語本の内容を理解する
のには、日本語本の何倍もの時間がかかることになってしまいます。

英語がスムーズに聞き取れない、スラスラ英語が話せないということの
諸悪の根源が、この翻訳作業であることはご存じの通りです。

従って、英語を英語のままで理解できるようになる必要があると、
誰でも考えています。

しかし、それをどのようにすればできるようになるのかと言えば、
最初の頃はそれがまったくわかりませんでした。

できるようになってから初めて、こうやれば良いということが、ようや
くわかるようになり、効率良く学習を進めていけたように思います。

英語のまま理解するために必要なもの

わたしは中高年になってから英語学習を再開したのですが、そのときか
らすでに15年が経ちました。そしてスムーズに英語を話せるようにな
って強く感じていることは、英語を英語のまま理解できるようになるた
めには、「回路」が必要だということです。

neural network

日本語を日本語のまま理解できているのは、日本語の「回路」が頭の中
にできるいるからだと考えています。

英語を聞いたなら、すぐにその意味の部分にアクセスできる「神経回路」
が、脳の中にできているからだと思っているのです。

「神経回路(ニューロ)」ですから、短い時間で暗記した程度のことで
は出来上がりません。何度も繰り返し時間がかかって初めて、出来上が
っていくものだと考えています。

もっと具体的に言うと、「学習(意識)」+「繰り返し」+「時間」と
いうものが、回路を作るためには必要なのではないかと考えています。

従って、覚えるだけではなく、「繰り返し=何度も想起する」と、その
知識が脳に定着する「時間」が必要なのです。

そのことを理解して取り組まないと、知識として知ってはいるものの
回路はできていないので、一瞬でその意味にたどり着くことはできない
のです。やはり翻訳作業が必要になるということです。

 

英語回路ができるとどうなるか

英語を英語のまま理解できるようになると、どんな良いことが起こるの
でしょうか?

自分の体験したことで書いてみると、

・相手の話すスピードについていけるようになり、その内容を理解する
 ことができるようになる。
 ⇒会話する上では、まず一番に必要な能力。

・会話をするときに余裕ができて、その会話を楽しむことができるよう
 になる。
 ⇒リスニングで聞き逃すことがなくなり、頭の疲労度が大幅に低下す
  るので。

・余裕もった会話ができるので、相手の言ったジョークが理解でき、
 それに反応することでいつも会話が盛り上がる。
 ⇒英語でジョークを理解して一緒に笑ったり、ジョークを言えるよう
  になることが長年の目標でした。

リーディングでは、英文を読むスピードが3倍以上になりました。
 ⇒ページをめくる速度が格段に早くなります。

このように頭の中に英語回路が出来上がると、会話力が大幅にアップし
たことを感じることができるようになります。

また、英語ニュースも聞き取れる部分が少しずつ増えていくので、この
あたりから英語学習がだんだんと楽しくなってきます。

どうやったら回路を早く作れるか

普段やっている英語学習が、すべて回路を作ることにつながっているの
ですが、通常のやり方の多くは効率の悪いやり方になっていると思って
います。

どうやるのがいいか明確にわかっていないため、通常はあっちを少しや
って次はこっちを少しやり、そしてまた別のものをやったりあっちに戻
ったり・・など。

どうやれば効率良く英語回路を作ることができるのでしょうか?

ここでそのやり方考えてみました。

あるフレーズを見た瞬間、意味がわかるレベルに到達できるようにする
場合、どのようなやり方、どのくらいの時間がかかるのでしょうか?

集中して覚えようとした場合、1フレーズなら1分もあれば覚えてしま
います。しかしこれは短期記憶なので、そのままだとすぐに忘れてしま
います。

もしも長期記憶にしようとするなら、どのくらいやらないといけないの
でしょうか?

長く忘れない長期記憶とし、且つ、見た瞬間意味を感じれるような回路
ができるまでです。

今まで取り組んできた中でイメージ的にはあるのですが、正確に把握し
ようとしたことがないので、実験をして確認してみたいと考えました。

前提としてですが、

1度覚えたものがしっかり頭の中に定着し、見た瞬間、その意味を感じ
ようになるのには、毎日復習を繰り返して1ヶ月ほどはかかりそうな気
がしています。

従って、実験としては、次のように行ってみることにしました。

1)課題(フレーズ)を覚える      10分間(1分/フレーズ)
2)忘れそうになる頃合いに復習(音読) 3回/日(朝、昼、晩)
3)効果確認              1回/週(日曜午前9時)

考え方

記憶を長期記憶として定着化させる場合、適当なタイミングである回数、
復習を繰り返さないといけないと思っています。

また、そうかといって、闇雲に必要な回数を短時間繰り返せば良い・・
というものでもないと思っています。

そして、忘れそうになる頃までの時間的空白をおいてから、復習をする
ようにした方が良いとも思っています。(ある回数以上を繰り返す)

繰り返しが大事ですが、その間の時間的空白が、覚えた情報の定着には
必要だということ。(睡眠も必要な要素の一つ)

そういったことを念頭に、より短期間で効率良く覚え、長期記憶として
定着させていく方法。これを上記実験を通して見つけ出します。

実験課題

せっかくなので、自分の英語力アップに少しでもつながる題材をピック
アップしてみました。

依存する
 rely on      He still relies on his parents.

固執する
 insist on      He insists on his theory.

押しつける
 impose on     He always imposes his opinion on me.

即座に
 on the spot    The policeman arrested the man on the spot.

~を担当する
 in charge of     Who's in charge of the sales section?

~の見地から
 in terms of     He chooses his job only in terms of salary.

~にかかわらず
 in spite of     In spite of the rain, the game was not canselled.

ある程度まで
 to some extent   I have studied Psychology to some extent.

耐えられない
 can't put up with  I can't put up with this hot weather.

対処する
 cope with      He can't cope with the problem.

新一覧表のダウンロード >

点数で評価しやすくするため、課題を10個としました。
週に1回、見た瞬間意味を理解できるのが何個になったかをチェックし、
経過を別途報告したいと思います。
 

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