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主語を置き換えて簡単に話す

「無生物主語構文」というのを知っているでしょうか?

The news made her happy.
そのニュースは彼女を幸せにした。

というような文で、生物ではなく無生物を主語とする構文です。

日本語ではあまり使われないのですが、英語では結構よく出てくる
表現です。学生時代には、少なからず苦労された方もいるのではない
でしょうか。

今回はその「無生物主語構文」の言いにくい文を、簡単に言うための
方法について、考えてみます。

■ 例1:

「6年間の英国滞在が、彼を英語に堪能にした。」

ここに上のような、日本語らしくない文章があります。
これを英語に直訳してみます。

Six year's stay in England has enabled him to be a good speaker of English.

英文としては、なかなかリズムのいい文です。
しかし、日本語的に考えてみると、このような言い方をしたものは
あまり出てこないのではないでしょうか。

このように「6年間の英国滞在が~」とか、「目の前の光景が私を~」
というような文章のことを、英語教育の中では「無生物主語構文」と
言っています。

個人的な意見ですが、学校の先生たちはこの手の文章を使いこなせる
かどうかに、少しこだわっていたような気がします。

テストなどでは、ある問題でこの構文を使っていないと、点数が悪く
なるようなこともありました。

この種の馴染めない文章があるために、英語が苦手になってしまった
という人も、少しはいたのではないでしょうか。

確かに、この無生物主語構文は英語的な言い方ですが、別にこの種の
構文を知らなくても、生活の上で支障が出るわけではありません。

最初は、このようなレベルの高い表現は置いておき、まずは日常的な
文章を覚えることに注力した方が良いと考えています。

 

やさしく言い換える

この種の構文は、主語を置き換えることによって素直な日本語に直し、
それから話したほうがスムーズにいきます。

上の例文では、主語を「6年間の英国滞在」から「彼」に置き換えて、
「彼は、英国に6年も滞在したので、英語がとても上手です。」
とした方が分かり易くなります。

He has lived in England for six years, so he speaks English very well.

話す方としては、文を自然に並べていけば良いので、とても話し易い
ですね。

 

■ 例2:

「その霧は、列車が定刻に到着するのを妨げた。」
という例文ですが、無生物主語構文だと次のようになります。

The fog prevented the train from arriving on time.

ポイント:
この場合も主語を置き換えると、話し方がずっとスムーズになります。

「列車は、霧のため、定刻通りに到着できなかった。」
という文にして考えます。

The train could not arrive on time because of the fog.

日本人としてはこちらの方が自然で、やさしく話せるのではないでしょうか。

どうしても「霧」のことを強調したいというような場合だけ、「霧」を主語にしたら良いと思っています。

■ 例3:

「この道を6分歩けば、駅に着きます。」
という場合も、無生物主語構文だと「この道を6分歩く」が主語となり、

Six minutes walk along this road will bring you to the station.

という、日本人にとってわかりにくい文となります。馴染めにくくて、話しにくい文ではないでしょうか。

しかし、主語を「you」に置き換えてみると、

If you walk along this road, you will get to the station in six minutes.

となり、言いたいことを自然に並べてつないだ、分かり易い文になります。

まずはできるだけやさしく話すよう心掛けて、相手とリズムよく話をするすることが、会話を楽しくするコツの一つではないでしょうか。

簡単スピーキングのコツ
0)やさしく話すコツ「分解の手法」
1)接続のための「but」は省略できる
2)結論から話すと英語は簡単になる
3)短めの文でわかり易く歯切れよく話す
4)話し方を変えて簡単に話すやり方
 

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