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シンプルスピーキングの体験

 英会話を話せるようになって12年以上になるのですが、その間ずっ
 とシンプルに話すことを心掛けてきました。

 それは英語学習を再開して間もない頃、ある日本人の方がとてもシン
 プルな英語を使って、しかししっかりとコミュニケーションできてい
 るとうシーンを何度か見たからです。

 そのときまでは、「シンプルな英語=稚拙な英語」であり、それだと
 言いたいことを十分に伝えれない・・というように考えていました。

 つまり中学英語程度ではまだまだダメで、もっともっとレベルを上げ
 て流暢に話せるようにならないと通用しない・・と、本気で考えてい
 たのでした。

 ところがです。

 その日本人の方は、とてもシンプルな英語を使ってしっかりと言いた
 いことを伝え、むしろ控えめな中級レベルの人以上に、相手によく通
 じてさせていたのでした。

 とても強烈な感動を覚えました。

 「自分が向かう方向は、これだっ!」
 と、強く思ったのでした。

 当時、中高年になってから英語勉強を再開した自分としては、記憶力
 低下のことが頭にあったので、このシンプルスピーキングでいいんだ
 ということを知って、「もう迷わずやるぞ!」という気持ちになった
 のを覚えています。

 シンプルスピーキングの考え方には、とても大事な部分がありますの
 で、今後しばらくの間、復習を兼ねて整理していきたいと思います。

 1)シンプルスピーキングの体験(今回)
 2)シンプルスピーキングの利点
 3)話せるようになるためのロードマップ
 4)こういうやり方だと英語力は伸びない
 5)シンプルスピーキングの具体的なやり方  <予定です>

カタコトがよく通じた例

 最初に上げた例を含め、「カタコトでもいいんだ!」と強く感じた体験
 について、2つほど上げたいと思います。

 始めは自分の体験した例で、次の2つは他の人のカタコトで十分やっ
 ている例になります。

飛行機内で(例1)

 例えば、飛行機の中でコーヒーを注文するときに、教科書通りに、
  May I have a cup of coffee?

 というよりも、
  Coffee, please.
 と言ったほうが、キャビンアテンダントに通じやすい時があります。

 会話のための環境が絞り込まれているようなとき。

 飲み物を配ろうとしている人がいて、「何にしますか?」と尋ねてく
 るような場面で、こちらは欲しい飲み物は○○ですと、伝えることに
 なるような局面のとき。

 当然ですよね。

 局面が整っている時は、カタコトで十分に通じます。
 むしろ、そちらの方がスムーズです。

 整っていないときは、先にカタコトの文を適切に並べて、伝えるため
 の環境を整えてから、話すことになります。

 もごもごと長ったらしい分を並べるよりも、伝えるべきポイントを
 明確にしたカタコト文を使うほうが、スムーズに伝わるという例です。

ある夫妻の場合(例2)

 あるへ会話のできる友人夫妻のケースです。
 奥様は長年英語学校へ通って、しっかりとした英会話ができる人でし
 た。

 またそのご主人は海外滞在の際に、我流で英語を勉強してカタコト的
 英語で話す人でした。

 私の印象では、奥様のほうがご主人よりもずい分レベルが上のように
 思っていました。

 ある時ベトナムの工場で、新入社員たちが工場見学に来るため、誰か
 が会社の業務内容やルールなどについて、説明することになりました。

 いろいろと関係者で相談し、その奥さまが前半を説明し、ご主人の方
 が後半を説明することになりました。

 持ち時間はそれぞれ 10分。

 奥様は模範的な長い英文を駆使して、新入社員たちに業務内容につい
 て説明を行いました。

 私はその状況を横から見ていたのですが、レベルの高い英語で上手に
 説明をしていたのですが、かなりの人がポカンとした顔をしているな
 と思いました。

 わかったような、わからないような感じに見えました。

 しかしカタコト的英語で話すご主人に途中から変わったところ、何人
 もの新入社員の顔付が元気な感じになり、下を向いていた人が顔をあ
 げ、時にはうなずいたりしながら聞くように変わったのでした。

 新入社員たちは大学で英語を習っており、話せるようになっていると
 いうものの、非ネイティブなのでレベルの高い英語をあまり良く理解
 できなかったのかもしれません。

 しかし私には相手側の理解度が随分と違うように見えたのでした。

 カタコト的英語で話すご主人の英語の方が、断然、奥様の模範的な
 英語よりも通じているように感じたのでした。

 ■お互いの英語レベル

 しっかりした英語で話すという場合、話す方にとっても聞く方にとっ
 ても、英語の基礎能力のレベルが高く、しっかりポイントを強調した
 アクセントで話す会話力があるのであれば問題ないのでしょう。

 しかし、レベルが低くポイントが不明確な形で長い格調高い文章で話
 しても、よけいわかりにくくなるということは、良く感じていたもの
 でした。(先に話した奥様は、もっとレベルの高い人でしたが)

 それよりも、その会話でのポイントというか、相手の求めている答え
 を、しかるべき強さでズバッと言う方が、相手にとってとてもわかり
 易いものなのです。

 話す方と聞く方の双方が、その話をするための条件が揃っている場合
 には、まさにポイントをついたカタコト的英語がよりわかり易いとい
 うことだと思います。

同僚の電話(例3)

 もう一つの例です。海外経験の長い同僚の、電話での会話の例です。
 翌日、日本からお客さんが来るため、電話でレストランを予約したと
 きのものです。

 同僚がレストランのダイヤルを押し、相手が出たので話し始めました。

 Good Afternoon. This is Ocean Restaurant.

 My name is ◇◇, how may I help you?

   Hello, I am △△. Reservation for tomorrow night, OK ?

 Ok. What time?

   6:30.

 How many people?

   Four, please.

 Ok. Phone number, please.

   1383--------.

 というように、本当にシンプルな会話で進んでいきました。

 この会話をきいて「おっ」と思ったのは、
 最初の「Rrervation for tomorrow night, OK ?」のところでした。

 わたしの場合だと、そんなときはすぐに
  「わたしはあしたの夜の予約がしたい・・」
 というような言い方を、しようとしていたと思います。

 しかし同僚は、
  「予約、明日の夜の、いいか?」
 と話したわけです。

 まあ、このケースもレストランの予約という、話の局面が絞り込まれ
 ているときの会話かも知れません。

 しかし、営業しているかどうかとか、誰かを呼んで欲しいとか、どう
 いう店なのかと確認するケースなど、いろいろな会話のパターンがあ
 りえます。

 その中で最初に「Reservation」と一言えば、いきなり双方の話題が
 「予約」に絞り込まれるわけです。

 そのあとの会話は、予測しながらできるわかり易いものになりました。

 わたしはこのように、相手に自分の何かを説明したいときに、いかに
 簡単にわかり易い話し方で、相手を話したい話題に誘導するのかが
 大事なポイントだと思いました。

 カタコトでOK、簡単で効果的な単語やフレーズで、上手にベクトル
 合わせをリードする・・・です。

 シンプル・スピーキングのコツの一つです。

 ある人に言わせると、英会話はキャッチボールではなくテニスのラリ
 ーだと。

 来たボールを素早く打ち返す必要があります。

 タイミング良く素早く打ち返すためには、単純なセンテンスで素早く
 力強く返すのがいいのだと。

 ■関連記事
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  ・話せるようになるためのロードマップ 
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